今回は株の学校について気になる無料と有料それぞれの授業内容についての解説になります。
株式投資に興味を持ち、株をトレードしてみたいと考えれば
- これから「独学で学んで行くか?」
- それとも「お金を払って学校で学んで行くのか?」
勉強方法については、非常に悩む分かれ道になってくると思います。
特に学校に入校する悩みについては、入校後有料となる授業からどのような内容を学べるのか、
また卒業後には個人投資家として将来的に自立出来るのかどうか、やはり気になるところだと思います。
一般的に現存する起業塾等を含め、株の学校でも授業のカリキュラム内容についてはあまり公にはされておらず、
そのあたりの学校の不透明さが入校に対して躊躇させてしまう要因にもなっているかと思います。
しかし、学校の立場としては競合する他の学校への対策として、なるべく授業内容については非公開にしたいのが本音だとは思いますが、
そのためか生徒が学校に入校しやすくするために株の学校のほとんどが、定期的なセミナーを開催しています。
セミナーの内容は多くの方の参加を促すために無料あるいは安価な値段で設定された初心者に向けた初級コース的な内容になっています。
そして、セミナー終了後は有料となる学校についての説明がされますが、
入校に対して特に強い売り込みをかけられることはほとんどなく、説明を受けずに、セミナーだけ受けて会場からすぐに退室しても全く問題はありません。
今回の内容は学校の体験型セミナーの授業内容から学校に入校した後の有料授業のカリキュラムとはどのような内容となっているかを記事にしていきたいと思います。
内容の最後には、実際に複数の株の学校で学んだ私が
「なぜお金を払ってまで株の学校に通う意味があるのか」について、個人的な観点からになりますが話していきたいと思います。
『株の学校』に関する記事はこちら↓の方にもアップしています。
参考にしていただければと思います。
参考記事 ➧ 株の初心者やることリスト【株の学校で学ぶべきか?】
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Contents
株の学校が教える主なトレード手法
株式投資には主に企業内容や世の中の景気などから判断を行うファンダメンタルズ分析とチャートを使いトレードを行うテクニカル分析の2つがありますが、
株式投資を教える学校としては約8割がテクニカル分析を主体とした内容を教えていると思います。
それは学校に入る生徒にはサラリーマン層などが多く生活上でのトレードの環境などを考えると、
スイングトレードと言って相場をライブで見なくても株を約1日~10日間を持ち越して利益を狙うトレード手法について教えることが適切であるということが関係しています。
スイングトレードとは株式投資では短期売買に属しその分析方法が主にテクニカル分析によるものです。
また、テクニカル分析はデイトレードに代表されるように人気があり、全く投資について知らなくても率直な気持ちから「トレードがやりたい!」というそれだけの理由で入校してくる生徒も多いです。(私もそうでした。)
初級コース(無料セミナー)
前述のとおり学校は無料セミナーを定期的に開催していることがあります。
今ではネットからのwebセミナーも多くなりましたが、リアルな対面セミナーを開催しているところもまだあります。
無料セミナーの内容は、ローソク足の基本から始まりチャート画面を前にして75日移動平均線という指標を使ったトレードの内容を教えている学校が多いようです。
なぜなら、投資家にとって75日移動平均線はトレードの基本指標であり、またチャート上から判断した場合に売買のサインが初心者であっても理解しやすいという理由があります。
株価と75日移動平均線の関係性が
『株価は上向きの75日移動平均線に対して上に膨らみやすく、そして戻りやすい』となることから
無料セミナーでは、チャートを見て株価が上向き75日移動平均線を抜けたら買い、株価が下に割ったら売ることで利益を得るトレード手法を実際のチャートを使って学ぶことが出来ます。
今まで未知の世界であったテクニカルトレードとはどのようなものなのか、このようなセミナー内容から無料、あるいは安価な値段で学ぶことが出来るのです。
レベル的には初級コースにあたると言えますでしょう。
参考記事 ➧ 75日移動平均線の正しい理解と上向き銘柄の買い方【保存版】
中級コース(入校後有料)
さて学校に入校し有料の授業となりますが、無料セミナーが初級コースだとしたら、ここからは中級者向けコースと位置付けられるかと思います。
内容は、引き続き売買サインを見る指標として上向き75日移動平均線を使います。
但し、無料セミナーで習ったトレード方法である株価が上向き75日移動平均線を上抜けしたときに買い、株価が75日移動平均線を下に割った時に売っていたのでは、
その上昇過程において、せっかく株価が上昇し利益が大きく取れるようなチャンスがあっても75日移動平均線を株価が割って来るまで待つことになってしまいます。
また、同時にトレードの持ち越しの時間も多くを要しますので決して効率の良いトレードとは言えません。
そこで株価が(75日移動平均線を割る前に)大きく上昇しているときに手仕舞いする方法を学ぶことになります。
これが有料の授業内容の第一歩といった感じです。
75日移動平均線を使った買いと売りはあくまでもトレードの基本であり最初は誰もが習うことでもありますが、
それを発展させ利益を追求するトレード手法を学んでいくのが入校後の中級コースの授業内容です。
もちろん、学んだ通りに利益が保証される訳ではありませんが、”ダマシ”を含め深いレベルで学んで行くことが出来ます。
指標を使ったトレード手法
学校の授業が更に進んでいきますと、75日移動平均線以外の売買のサインを出す指標を学ぶことになります。
指標とは、世の中に出回っているだけで、数百~千近くあると言われていますが、その中でも多くの投資家トレーダーが使っている代表的な指標であるボリンジャーバンド、MACD、グランビルの法則などを学んで行きます。
これらの相性の良い指標どうしをチャート上に同時に表示し使うことでテクニカルトレーダーとしての分析能力を養い最終的にはトレンド転換を利用した売買方法などから自ら仕掛ける個別銘柄までを選択できるようになることを目指していきます。
注文方法
学校では、指標を使った分析以外にもう一つ大事なことを学びます。それは株の注文方法です。
この注文方法はネット証券を利用する機会が多い昨今では必ず身につけなくてはならないことであり、また投資資金を管理する上でも非常に大事な項目となります。
まず、はじめの証券会社の選択方法については今ではほとんどが手数料の安いネット証券を利用したものになります。
どこが自分にとって適した証券会社なのか、また口座を開設後、実際のトレードから指値、逆指値、成行の各注文方法はどのようにして行えばいいのか、更に信用取引について学ぶことが出来ます。
証券会社選び
基本的には手数料の安い証券会社を選んでいきますが、安さに関して証券会社は頭打ちといってもいい状態ですから、学校が推奨する証券会社や自分のトレード環境に適した証券会社を選択することになると思います。
また口座の開設方法も教えてくれますが、証券会社選びに関してはそれほど深刻になって決めるようなことはほとんどありません。
なぜなら、多くの証券会社の口座は無料で開設出来ますし、そのようなことからも投資家・トレーダーは最低2つ以上の口座を開設しています。
学校が推奨する証券会社は使い勝手が良く手数料の安い証券会社、またオプションとしてIFD(イフダン)注文機能を持つ証券会社などになります。
逆指値注文
注文方法として、主に指値・逆指値・成行の3つの注文方法を習うことになります。この中で特に重要なのが逆指値注文です。
これは、テクニカル分析主体のスイングトレードが比較的短期売買に属することから「株価が高くなったら買い、株価が安くなったら売る」“順張り”といわれる手法がこの逆指値注文を使うためです。
はじめは、「なぜ高いときに買って安いときに売るのか」、理解に苦しむとは思いますが、学校では順張りのトレードを同時に学ぶことで逆指値注文を身に付けていくことになります。
参考記事 ➧ 『逆指値・指値注文』の違いを”株の初心者”でも分かりやすく解説
信用取引
証券口座に預けた元金(証拠金)に対して約3倍の取引を行えるのが信用取引です。
資金的に厳しい個人投資家にとっては非常にありがたい取引であり、その後習うことになる空売りはこの信用取引からでないと取引が出来ませんので、トレーダーにとって信用取引口座を開設することは必須と言えます。
一般的に怖いイメージを想像する信用取引ですが個人投資家にとっては必須の取引であり学校でも推奨していきます。
ですが、お金を証券会社から借りて取引することが前提にあることを生徒に理解してもらうために委託保証金率、追加証拠金(追証)について学んで行きます。
チャートソフトの選択
証券会社の口座を開設するとそれぞれチャートソフトが無料でダウンロードできますが、
これに関してトレーダーは必ずしも証券会社の無料チャートソフトを使っているとは限りません。
トレーダーにとっては売買サインを見る指標と同じように実はチャートソフトもトレードする一つの大事な道具にあたりますから決して無料だからといった安易な考えでは使うことはありません。
もし無料のチャートソフトを見るとしても簡単に先行指標を確認する参考程度といった感じです。
多くのトレーダーは使いやすさやその他の利点から月額で課金される有料のチャートソフトを使っています。
代表的なのが、学校も推奨し多くのプロトレーダーが使用する松井証券のネットストックトレーダーとマネックス証券のマーケットライダーです。
有料のチャートソフトは口座開設から
※日本株の相場を読むために為替相場チャートを見る場合は楽天証券の無料口座開設がおすすめです
株式投資の背景
トレーダーになるには指標を使ったチャートの分析能力と注文方法の2つが大事な要素となり学校もこの2つを重点的に教えていきますが、
それ以外には株式投資・相場の背景を学ぶことも決して無駄ではありません。
例えば、私たちは個人投資家であり投資資金も少ないですが、逆に資金豊富な機関投資家や外国人投資家はどのような投資を行っているのかを知り相場全体の流れを把握することは、これからトレードをしていく上ではアドバンテージにもなります。
学校では現役トレーダーである講師が、例えトレード以外の質問等にもできる限り答えてくれるでしょう。
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優先順位は負けないトレードから
学校に入校した目的はトレーダーとして成功するためですから目的はトレードで勝つことにあります。
しかし、早く勝ちたい気持ちは分かりますが(当時の私もそうでしたが)、そのためにはまず守りを固めて投資資金を管理しなければなりません。
すなわち、負けないトレードを身に付けなければならないということです。
中級コースの授業ではもちろん勝つためのトレード手法を学んで行きますし、入校後はじめから利益を上げるトレーダーもいます。
ですが、株の初心者にありがちな損切が出来ずに“塩漬株“と呼ばれる大きな損失を招くことを避けるためにもトレードルールの遵守をしっかり学ぶことになります。
ここまでが次の上級コースへと繋がる中級コースの大枠な内容となっています。
上級コース(再入学有料)
中級コースが終了すると、いよいよ上級コースへと入っていきます。
この上級コースはほとんどの学校が設けておりますが、授業料が加算されることもあり生徒にとって再入校するかどうかはもちろん任意となっています。
上級コースに入校すると新たに習う分析指標はパーテーションなどの支持抵抗逆転、投資の三大指標であるダウ理論、そして一目均衡表です。
それぞれ、中級コースで学んだ基礎が出来ていないとこれらの指標を活用するには難しくもあります。
支持抵抗逆転理論はパーテーションを引けないと意味がなく、ダウ理論は独特な指標であり中級コースで習う指標と掛け合わせて考えていきます。
また、一目均衡表については日本人が作成したことでも有名ですが、特にチャート画面が別画面となり雲が非常に興味深い指標でもあります。
これらの指標を使い中級コースで学んだ内容から投資資金の守りを固めた上でいよいよ勝てるトレードを目指していきます。
空売りを教えている学校もこの上級コースからの内容になる場合が多いようです。
また、先行指標、信用残高、逆日歩、分散投資ついても学びトレードの精度を更に上げていきます。
- 無料セミナーの⇒ [初級コース]
- 学校に入校して負けないトレードを目指す⇒ [中級コース]
- 更に利益を狙って行く⇒ [上級コース]
の流れになります。
先行指標
先行指標とは、仕掛ける個別銘柄に対して株価の影響を与える日経平均株価チャート、ダウ平均株価チャート、ドル円為替相場チャートのことです。
これらの先行指標を連動させて今現在の日本株が「買い目線」なのか、それとも「売り目線」なのかを判断していきます。
参考記事 ➧ 『先行指標』から読み解く”日経平均”の見方・使い方!(NYダウ平均・ドル円為替相場)
空売り
中級コースで学んだ信用取引を使い、空売りをはじめていくのがこの上級コースの最大の特徴と言えます。
学校によっては、中級コースから空売りを学んでいくこともありますが、大きな利益を狙える半面、リスクもありますから、
そのためにまずトレンドと呼ばれる株価の勢いについて理解することが空売りには必要なことになります。
そのような理由もあり学校では上級コースで空売りを教えていることが多いようです。
デイトレードコース(オプションコース)
スイングトレードがサラリーマン層を対象としたトレード手法だとしたら、
デイトレードは日中マーケットを見ながらトレードを行わなければならないことから、
学校ではデイトレードコースをオプション的な授業として生徒に提供しています。
デイトレードもトレードの基本が出来てはじめて成り立つことから中級コース、上級コースを受講した後に入校が許可される場合もあります。
マーケットは9時から15時まで営業していることから授業の内容時間の長さを考慮してネット回線からのweb授業が主体となってきています。
推奨銘柄を配信
株の学校では月額の有料料金を支払うことで推奨銘柄を受け取ることが出来る場合があります。
大概は週末に配信され翌週に向けた推奨銘柄とその分析内容を伝えています。
推奨銘柄については助言行為にあたることから学校は金融庁に許可を得ているはずです。
学校で学ぶ最大の利点
今では、学校で教えるトレード分析については実はネット上に無料でそのほとんどが公開されています。(私のブログにも無料で数多くのコンテンツがアップされています。)
しかし、それでもなぜお金を払い株の学校に通う意味があるのでしょうか。
理由として、まずネット上のコンテンツから学んでもそれはインプットしただけにしかなりません。
また、人間が何かを学びそれを身に付けるということはインプットしただけでは成立しません。
当然アウトプットも必要になるはお分かりいただけるでしょう。
すなわち、そのアウトプットの役割を果たしてくれるのが学校であり講師の存在なのです。
学校で学びインプットをし、そして実際に自らトレードを行い実証し、そのトレード内容と結果を講師にアウトプットすることが生徒にとってはトレーダーとして成長していく上で非常に大事なことだと言えるのです。
また講師は報告を受けたトレード内容について、更にフィードバックという形で生徒にアドバイスを返すことで、
という一つの建設的なサイクルが生まれ、生徒がその過程を繰り返すことで、トレードの質は効率的に高まることになるのです。
(学校は在籍中であればメールでも講師に無制限に報告や質問ができると思います。)
そして、学校に入校した上でもう一つ行う大事なことがあります。
それは、入校後、プロである講師のトレード方法をモデリングすることです。
決して自らのトレード手法を考案することではありません。
生徒に限らずトレーダーは、特に目新しい手法を探すことにはまったく意味はありません。
なぜなら、目新しいトレード手法など投資の世界では存在しないからです。
多くのトレーダーはオーソドックスなトレード手法を使っているはずです。
その理由については学校で需給の法則を学べばすぐに分かると思いますが、
入校したら講師のトレードのやり方をなるべくモデリングすることがトレードを向上させる1番の要因になることは確かなことです。
モデリングのコツとしては、トレードで仕掛ける銘柄や相場観に迷ったときに、
「講師だったらどのように考えトレードをするだろう」と考え同じように実践することです。
また、入校時は講師との間に当然レベルの差が大きくありますから、
まずは講師が株を始めた当初はどのようにして学び実力をつけていったのかを知り、自分も同じように成長過程をモデリングすることです。
入校後に行う2つのこと
まとめますと、学校に入校したら
【インプット→アウトプット→フィードバック→インプット】のサイクルを実践し、
そして講師のトレード手法をモデリングするという2つのことを実践していきますが、
これらのことを、身をもって体験できるのが唯一学校なのです。
またそれが学校の存在価値でもある訳ですが、これについては、株の学校以外の一般の学校についても同じようなことが言えるでしょう。
学校ではトレードのテクニック、トレードの注意ポイント、また株式投資の背景について、各講師が過去に収録した動画があればそれらを見ることもできます。
更に、生徒同士で仲良くなることやコミュニティーに入りトレードでお互い切磋琢磨することもできるでしょう。
※)以上、長くなりましたが、テクニカルトレードを教えている株の学校の授業内容についての説明は、あくまでも大枠な解釈ですから詳しい授業の内容等については各株の学校にお問い合わせください。
最後に
今回の内容から、学校について大枠的に知ることが出来ましたでしょうか。
私は、複数の株の学校で学びその後トレーダーになりました。
現在はこのように投資ブログも書いていますが、学校へ入校する前は、本当に投資については何も知らない初心者からスタートしました。
まず学校の無料セミナーに参加した上で、もし入校したらどのような内容が学べ、授業料がどのくらいなのかを確認し数日後に入校を決めました。
よくありがちな「忙しさにかまけて、つい何も調べないうちに入学金や授業料を簡単に払ってしまう」なんてことがないように、
もしお金を払うのであれば入校を考えている学校について事前にきちんと調べてからにしましょう。
入校の段階からしっかり取り組んでいけば、投資家としての目標も出来、入校後の授業内容も有効に学べると思います。
まとめ
初級コース(無料セミナー)⇒中級コース(入校・有料)⇒上級コース(再入校・有料)
- 初級コース(トレードの世界を知る)=75日移動平均線
- 中級コース(負けないトレード)=5・25・75日移動平均線、MACD、ボリンジャーバンド、グランビルの法則、注文方法、株式相場の背景、個別銘柄の分析方法
- 上級コース(利益を追求する)=ダウ理論、パーテーション、一目均衡表
副業や起業するためにはセミナーや起業塾と呼ばれる有料の機関で学ぶことが多いですが
株式投資もやはり副業でありビジネスでもありますから株の学校はなんら特殊なものではなく世間一般に存在するセミナー塾や起業塾と同じように考えていいと思います。
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