前回の第2部【ダウ理論・本質編】に続いて今回の第3部【ダウ理論・応用実践編】では主に実践でのテクニカルトレードのテクニック(売買手法)についての内容です。
『プロトレーダが実際にダウ理論からどのようにしてトレードを行っているか』理解しマスターできるかと思いますので是非読んでください。
この第3部【ダウ理論・応用実践編】に入る前に、
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- 「ダウ理論がいまいち理解できない?」
- 「ダウ理論の定義は理解しているが実践のトレードでは使えていない?」
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等の悩みがある場合は、前々回の第1部【ダウ理論・基礎編】、前回の第2部【ダウ理論・本質編】をはじめに読んでください!
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Contents
ダウ理論での応用・実践編
「日経平均株価のローソク足から全体相場を見極める」
前回でのダウ理論とトレンドとの関係を今度は実践のトレードから検証していきます。
「困ったら最後は日経平均株価のローソク足でのダウ理論」という考え方。
トレードする株式に対して、デイトレーダーやスイングトレーダーであれば必ず先行指標をチェックします。これをおろそかにして勝ち続ける投資家はいません。先行指標はとても重要な指標となります。
スイングトレーダーの場合、先行指標とは、国内・世界情勢、ドル円為替相場、ニューヨークダウ平均チャート辺りがそれにあたると言えます。
一般にプロの投資家を含め先行指標から日経平均株価の動きを分析して最終的に個別銘柄をトレードするという流れが多いと思います。
しかし、先行指標であるドル円為替相場、ニューヨークダウ平均チャート等が、分析しづらい時や、また分析した先行指標に対して日経平均株価が連動していない時があります。また相場が大きく揺れている場合など、頼れる指標が見当たらず、本当にどうしていいかわからないような相場感の時もあります。
そのような場合、最終的にどのような指標から判断をして個別銘柄をトレードしたらよいでしょうか?プロの投資家は何を最後の砦としているでしょうか?
ほとんど語られることはありませんが、個別銘柄をトレードするにあたって、プロが最終的に頼りとする指標とは
「日経平均株価のローソク足でのダウ理論」になります。
先行指標が読めない時や、特に不安定な相場感の場合は無理して個別銘柄のポジション取りをすることはないと思いますが、仮に個別銘柄のポジションを保持している場合に対して相場感に迷った時の最終的な対処法として、
日経平均株価のローソク足でのダウ理論からポジショニングを決定するという判断になります。
例えば、株式個別銘柄のポジションを持っているが、先行指標が読めない時や相場が揺れている場合、
日経平均株価のローソク足を見て前日に対して今日ダウ理論上昇が成立したら保持(また無理してポジションを取らない)。持ち合っていたら保持、または売り。下降が成立したら売りと考えます。
「困ったら最後は日経平均株価のローソク足でのダウ理論」という考え方。
とてもシンプルな指標ですが、実はプロの投資家がこっそり使っている手法です。
プロの投資家がダウ理論を三大指標の一つと認める所以でもあります。
ボリンジャーバンドとダウ理論
ボリンジャーバンド(以下B Bと略す)からバンドウォークという独特な株価上昇のリズムを利用したローソク足レベルダウ理論での売買手法
※株価がBBを押し広げるような形でBB+2σ辺りを推移することをバンドウォークと言います。
●バンドウォークからローソク足を使ったダウ理論の売買手法
株価は通常約95%の確率でBB±2σ内に依存した形で留まっていますが、株式に資金が流れ込み株価が強い上昇を伴う時、BB±2σ内での依存から自立に転じることで、株価はBBを押し広げるような形で+2σ上辺りを自立しながらバンドウォークします。
この『バンドウォークの習性』を利用してローソク足レベルダウ理論の売買手法を使い利益を狙います。
基本的な売買方法は株価がBBを押し広げながら+2σ上辺りをバンドウォークし始めた時にローソク足レベルダウ理論を使った注文方法でポジションを取り、株価がバンドウォークしながらダウ理論上昇が続くまでポジションを持ち続けます。
そしてローソク足レベルダウ理論下降が出たら決済、更に+2σ辺りで上昇が出たらまたポジションを取ります。
再度ローソク足レベルダウ理論下降成立で決済しますが、株価が+2σを離れBBの枠外へ抜けたり、株価が+1σを下に割ってきたり、株価の持ち合いが続くような場合でも決済を行います。
この売買手法は分散投資から小刻みな投資を行うことで更に効率的なトレードが可能となります。
一般的には、株価とBBとの関係は株価がBB+2σ辺りに推移した時は決済のサインになりますが、ここではバンドウォークという独特な株価上昇のリズムを利用したトレードから利益を積み重ねて行く売買手法となります。
また、このようなバンドウォークする株価の動きは初動時によく見られます。
初動は株価の大きな上昇は見込めませんが、短期間での上昇の動きが見られますのでチャートレベルではなくローソク足レベルダウ理論の売買手法を使います
(※初動とは、単発的な上昇のことをいいます。グランビルの法則では1回目の上昇のことを指します。)
バンドウォークからローソク足レベルダウ理論の売買を行う場合、この初動に対して行うと非常に効果が上がります。
株式に資金が流れ込むことで株価が75日移動平均線(75MA)を下から上に抜けてきた時は特に有効になります。
※このようなバンドウォークの動きは探してみると全体の相場観に関係なく意外と個別銘柄に見ることができます。
また、バンドウォークからローソク足を使ったダウ理論の売買は、株価が小刻みに+2σを押し広げバンドウォークして上昇していくような形が特に好ましいです。
売買数が少なく株価が乱高下するような個別銘柄は避けましょう。
※日経平均株価と個別銘柄の相場は比例しないことがあり、日経平均株価が下降相場中であっても、個別銘柄の初動時には株価が上昇することがあり、その場合このバンドウォークを使った手法は効果を上げることができます。
例) バンドウォークのサンプルチャート
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三尊天井(ヘッドアンドショルダー)からのダウ理論を使った空売り
三尊天井からダウ理論ローソク足を使った手法です。
株価の下げを狙いますので空売りになります。
株価が大きく上昇した後の、高値更新が崩れた時を狙います。
仕掛けは、チャート上での高値更新が崩れ、同時にローソク足レベルダウ理論下降が成立したときです。
ロスカット値は、株価がチャート上での前の最高値を抜けた時に設定します。
チャート上で前の高値を更新できず、ローソク足レベルダウ理論下降が成立したら、空売りのポジションを取ります。
ロスカット値は、前の高値を抜けたときです。
利益の確定は、75MA、前の安値を更新したとき、またはローソク足レベルダウ理論上昇成立時になります。
チャート上での前の高値を更新できずに、ローソク足レベルダウ理論下降が成立した時が仕掛けのタイミングです。
同時にその前の高値との株価の値段の差が小さく、また75日間移動平均線(75MA)との距離(乖離)がなるべく大きいことが理想です。
そのような場合、ロスカット値のコストを低く抑えることができます。
下向きの75MAに対し株価が下へ膨らみやすいという
習性を利用した三尊天井からの空売りパターン↓
二段天井からのダウ理論を使った空売り
三尊天井からの空売りと同じように、株価の高値更新がなされず、同時にローソク足レベルダウ理論下降が成立したときを狙います。
ロスカット値は、株価が前の高値を抜けた時に設定します。
利益の確定は、75MA、前の安値を更新した時、またはローソク足レベルダウ理論上昇成立時になります。
三尊天井の時と同じように、ロスカット値のコストを低く抑えられるため、
前の高値との間が狭い時にローソク足レベルダウ理論下降が成立した時が狙いです。
※【まとめ】
小さな三尊天井からダウ理論を使った(ドテン)買い
小さな三尊天井の形成後に、株価が上昇し(三尊天井の)高値越えを狙った買いになります。
三尊天井の方が二段天井よりも高値付近にパーテーションを形成しやすいため、株価が高値を抜けるとパーテーションブレークのような場合があります。
また、大きな三尊天井は長期での株価が大きな上昇を達成した時などに形成しやすいため、その後の更なる株価の上昇は難しい場合が多く、
よって小さな三尊天井は株価の大きな上昇が達成される前(株価上昇の過度期)に形成される場合があるため、高値越えを狙います。
ときには、ドテン買いといわれるような場合もあります。
株価が高値を抜けた場合、大きなチャートで見るとチャートレベルダウ理論上昇が成立している場合がありますので、その場合は必ず確認してください。
↓(株価上昇過度期での)小さい三尊天井からチャートレベルダウ理論上昇成立のサンプルチャート
青い斜線ライン → → → チャートレベルダウ理論上昇成立を示す。
チャート上での応用・実践編
ダウ理論原則トレード(サラリーマン向け)
●ダウ理論原則トレードの実践売買方法
株価がBから前の高値Aを抜けることでチャートレベルダウ理論上昇成立からポジションを取り、同時に安値Bにロスカット注文をします。
更に株価が前の安値Bを割らずに安値Dから前の高値Cを上に抜けることで再度チャートレベルダウ理論上昇成立からポジションを取り、同時に安値Dにロスカット注文をします。
このとき高値Aを抜けた時の買いポジションに対してのロスカット値を安値Bから安値Dに繰り上げるか、または一度決済をすることで最初の利益を確保します。
この売買を繰り返すことで利益を積み重ね安値を割るとロスカットになります。
チャートレベルダウ理論の定義を使うことで中長期でのトレードから利益を上げる手法です。
チャートレベルダウ理論上昇成立時にポジションを取り同時に安値にロスカット(売り)注文を入れることで、ダウ理論上昇が崩れるまでトレードを繰り返します。
中長期での株価の大きな上昇は上昇トレンドなど繰り返されるチャートレベルダウ理論上昇成立の更新が多いことからこのようなダウ理論原則トレードという売買手法を使い利益を狙います。
※このトレードは、普段あまりチャートを見ることのできない日々忙しいサラリーマンのトレーダーやテクニカル分析が苦手な投資家に向いています。
株価が前の高値(赤の水平ライン)を更新すると買いポジションを取り同時に安値(黄色い丸)にロスカット注文をします。
チャートレベルダウ理論上昇の更新が続く限りトレードを行い、チャートレベルダウ理論下降成立、または前の安値(青い水平ライン)を下に割るとチャートレベルダウ理論上昇が崩れロスカットになります。
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他の指標との組み合わせの売買
チャートレベルダウ理論と相性の良い指標として、25MA・75MA・パーテーション・トレンドラインがあります。これらの指標を用いることで、より強い売買からポジショニングを得ます。
「株価は上向きの25MA・75MAに対して上に膨らみやすい」という習性を利用した売買手法です。
株価が上向きの25MAや75MAを下から上に抜けると同時にチャートレベルダウ理論上昇が成立してくるような場合に買いポジションを取ります。
∴チャートレベルダウ理論上昇と25MAとの売買
∴チャートレベルダウ理論上昇と75MAとの売買
75日移動平均線の参考記事は
⇒ http://kabu-gensoku.com/text/text-75ma/
∴チャートレベルダウ理論上昇とパーテーションとの売買
株価は抵抗ラインを下から上に抜けると(その抵抗ラインが)支持ラインに転換しやすいという手法を用いたパーテーションブレイクでの売買です。
株価が水平のパーテーションを下から上に抜けると同時にチャートレベルダウ理論上昇が成立してくるような場合に買いポジションを取ります。
株価の押しとダウ理論
※押しとは、株価が一度上昇し、その後下降してきたところでポジションを取り、再度株価上昇を狙う売買手法の1つとして用いられます。株式の売買では、小さな逆張りのようなものです。
一般的には、高値でのポジション取りにはリスクがあることから、上昇した株価が一度下げたところでポジションを取り、その後の株価上昇や高値更新から利益を狙うという意味になります。
押しとダウ理論の関係は、ダウ理論上昇成立後に株価が下げて(押して)きた時にポジションを取ることを意味します。
トレードとしては、チャートレベルダウ理論上昇成立後、押してきた時にポジション取り、その後の株価上昇からより大きい利益を狙うことになります。
しかし押しでのポジション取りは難しく、なぜならいつ株価が上昇へと反転してくるのかタイミングがなかなか掴みづらいからです。そのために他の指標との組み合わせにより強いポジションを取ることでトレードの質を上げていきます。
ダウ理論と上昇・下降トレンドとの関係(ダウ理論の本質を参考)で示したように株価が大きく上昇するような場合の特徴として上昇・下降を何度か繰り返しながら最終的に上昇します。
この株価の習性を利用してチャートレベルダウ理論上昇成立後に株価が上昇した後に下降して押してきた時に25MA・75MA・パーテーションの指標を組み合わせることでポジションを取ります。
押してきた株価でポジションを取ることで利益の幅を広げることができます。
逆張りを狙う
株式の世界では、株価が安い時に買って高い時に売ることを“逆張り”といいます。
投資家なら誰でも株価が安い時に買って高くなったら売り切り大きな利益を得たいと思っています。
しかし、実際には株価が大きく下げているからといって、いつ上昇に転じるかは分かりません。また一度株価が上昇しても必ず大きく上昇してくれるとは限りません。
逆張りとは、株を買うタイミングが分からず、とてもリスキーな投資法です。
さて、チャートレベルダウ理論上昇成立への第一条件は安値の切り上げでした。
買いの基本はあくまでもチャートレベルダウ理論上昇成立後によるものですが、ダウ理論上昇成立前に、株価の安値が切り上げている時、または持ち合いに転じた時、
ダウ理論の本質の9つのチャートパターン(株価上昇の要因とは?)から、①A・④A・⑤・⑦A・⑧のような比較的株価が上昇しやすい、または上昇する可能性のあるパターンを使うことで低位置での株価のポジション取りから、リスクを抑えた逆張でのトレードを行うことができます。
この場合、25MA・75MA、パーテーション等の他の指標との組み合わせから、より強い買いポジションを取ることが重要です。
(※この手法はリスクが高いため小刻みに分散投資を行ってポジションを取ること、また必ずロスカットを設定した上で投資を行ってください。)
①A 三角持ち合いから25MA・75MAを使った売買
④A 安値平行・高値切り上げから25MA・75MAを使った売買
⑤ 75MAとパーテーションを使った売買
※すぐ下の支持ラインでロスカット値を設定することが重要です。
⑦A 三角持ち合いから25MA・75MAを使った売買
⑧ 安値切り上げ・高値平行から25MA・75MAを使った売買
その他) トレンドラインを使った売買
以上が逆張りを使った手法になりますが、必ずロスカット値を設定してください。
トレンドラインについては
⇒http://kabu-gensoku.com/text/trendconversion/
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高値更新時での注意(その他
高値更新時での注意!
株価が高値圏に入ると、高値更新(チャートレベルダウ理論上昇成立)と同時に下降を繰り返すような動きから、最後は高値を更新できずにチャートレベルダウ理論上昇が崩れ下降相場に入るパターン(三尊天井等)があります。
株価がこのような動きの時、ポジションを保持している場合はローソク足レベルのダウ理論等を使って早めの決済(または三尊天井からの空売り)を行ってください。
例)
心理パ―テーション
2015年に日経平均株価が21000円位に到達しようとした時、心理パーテーションが働きました。
21000円に向かって3回チャレンジしましたが結局到達することはできませんでした。
ダウ理論とは直接関係ありませんが、高値更新を拒もうとする心理パーテーションの存在はテクニカル分析ではとても大事な指標となります。
この場合、心理パーテーションを株価が抜けるとチャートレベルダウ理論上昇成立となります。
※このような動きは多くの個別銘柄でもよく見られる動きです。
初動での高値更新時の注意
高値更新時においての注意は初動時にもよく起こります。
初動時での高値更新と同時に下降を繰り返し最終的に上昇するパターンです。
この場合、チャートレベルダウ理論上昇成立から大きく株価が上昇するときがあります。
意外とこのようなチャートパターンは多く見られることから、順張りでのトレードはグランヴィルの2回目を狙うことが最適といえます。
例)
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大きなダウ理論での決済
チャートレベルでのダウ理論の基本的な決済方法は、チャートレベルでのダウ理論下降が成立してからになりますが、
上図のように、大きなダウ理論を形成した後に、ダウ理論上昇が崩れてから決済するのでは、せっかく伸ばした利益を大きく損ねてしまいます。
このように株価が長く続伸している場合は、ローソク足レベルダウ理論下降が成立したら決済、または他の指標を使うなど早めの決済を心がけてください。
※押しがなく株価が長く続伸しているときは注意が必要でもあります。
チャートレベルダウ理論上昇成立後に押さずに株価が大きく上昇し利益が取れた場合は欲張らず早めの決済も必要です。
天井圏での決済
例え、ダウ理論上昇成立中であっても、株価のチャートが急角度になってきた場合、株価上昇に対しての危険なサインと考えましょう。
また株価の乱高下を繰り返したりしてきた場合、そろそろ天井圏に入っているサインです。
このような形を確認したらローソク足レベルダウ理論等を使い早めの決済をしましょう。
ダマシについて
ダウ理論は個々の投資家の投資期間により定義づけが違ってくることは理解していただけたと思います。
その中でもよくあるダウ理論のダマシのチャートパターンを説明します。
チャートレベルダウ理論下降を成立させながら下降してきた株価が一度上昇して小さなチャートレベルダウ理論上昇を成立しますが、その後再び株価が下降することで大きなチャートレベルダウ理論下降を成立させてくるダマシのパターンです。
※チャートレベルダウ理論上昇が成立してきて買いポジションを取る場合に気を付けてください。
チャートレベルダウ理論上昇成立後に買いポジションを取り、その後株価が下降した場合
大きなチャートから見ると、大きなチャートレベルダウ理論下降を成立してきた時に大きく株価を下げる場合がありますので、そのような場合には早めのロスカットを心がけてください。
この場合は、大きなチャートレベルダウ理論下降の中に小さなチャートレベルダウ理論上昇成立が「ダマシ」になります。
効果的な売買値の設定
ダウ理論はトレンド系指標の中でもとりわけ数値的な理論に基づいています。この特徴を発揮するものとして、ロスカットなどの直近での売買設定があります。
「株価は上向きの75MAに対して、上に膨らみやすい」という特徴を利用して、
チャートレベルダウ理論上昇成立後の押しから、株価が75MAを、下から上に抜けたときに買いポジションを得たとします。
同時にロスカット値を設定しますと、75MAを上から下に割った株価とするのが一般的な売買手法です。
しかし、ここでダウ理論を使いロスカット値を設定すると、75MAを割った株価ではなく、前の安値になります。
過去75日間の平均株価である75MAより、ダウ理論からのロスカット値を使ったほうが、より現実的な直近の数値であることはいうまでもありません。
また、75MA付近では株価が持ち合うことが多く、よってロスカットになりやすいという特徴があります。
比較的にポジションを取りやすい75MAを株価が下から上に抜けた時にポジションを取った場合に
ロスカット設定を株価が75MAを上から下に割ったときに設定するのではなく、ダウ理論を使い前の安値に設定する方法はとても効果的です。
どちらが正解ということはありませんが、2つ以上のロスカット値が考えられた場合にお互いの値幅が小さい時は、ダウ理論を使ったロスカット値を設定するのも一つの方法です。
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ダウ理論上昇と初動狙い
チャートレベルダウ理論上昇成立と、株価の75MA抜けとの組み合わせの売買手法から、ポジションの取得後のロスカット値を、75MAを割った株価とするのではなく、ダウ理論を使い前の安値に設定することで、損切りすることなく株価は上昇しています。
※75MA付近では、株価の持ち合いが生じやすいため、ロスカットにかかりやすくなる場合があります。
ダウ理論のスパンについて
チャールズ・ダウ氏が提唱したダウ理論のスパンを実際の相場に当てはめトレードを行っても結果は出づらいと思います。あくまでも参考程度で考えていいと思います。
では、どのようにして現代の相場の中でダウ理論のスパンを考えたらいいのか申しますと、一番適正なのは、チャートを約6カ月間表示で見て考える投資法です。
なぜなら、相場では多くの投資家が信用取引を使い売買をおこなっていることから、約6カ月のチャート表示を多くの投資家が見て判断しているのです。
(信用取引とは、6カ月で無効となることからチャート画面設定を6カ月チャートで使用している投資家・トレーダーが多いと言われています。)
なるべく多くの投資家が使っている指標を個人の投資家も意識して使い活用することはとても大事なことです。
きれいなチャートを選択する
投資銘柄の選択として、なるべくきれいなチャートを選択してください。
ローソク足の大陽線・大陰線、またひげが長いものや、全体的な汚いチャートを避け、チャートレベルダウ理論の形が表れているような比較的きれいなチャートを選択してください(探すと必ず存在します)。
そのためには、現時点でのチャートの形が過去6カ月以上きれいであることが好ましいです。そのようなチャートを使ってトレードを行ってください。
そして、チャートが崩れて雑になってきたと思ったら、そのチャートから離れてください。
同時に、次のきれいなチャートを探してください。
ダウ理論のテクニカルトレードでは、この繰り返しの作業がとても重要になってきます。
空売りについて
株式には株の上昇で利益を上げる買いと、株の下降で利益を上げるカラ売りの2通りの売買方法があります。この記事内容はユーザーの方が理解しやすいように、主に買いでの売買手法について解説してきました。
しかしダウ理論は買いと同様に空売りにも使うことができます。空売りは、買いの場合と全く逆に考えて売買すればいいのですが、実際のトレードでは、2つだけ注意が必要です。
まず、1つ目は、空売りは買いとは違い、すべての売買が信用取引によって行われるため、日歩が発生するということ。空売りには、買いの時のような(日歩が発生しない)現実株に相当するようなものは一般的にはありません。よって、空売りでのダウ理論原則トレードのような期間の長い投資方法は日歩が多く発生しやすいということ。
2つ目は、これはある意味朗報です。
株価は上昇よりも下降の方にトレンドが発生しやすいということです。
これは株式の間でよく言われるように、株価には重力が働いているというような意味と同じです。現実的な表現ですと、「パニック売りはあるが、パニック買いはない」と言ったところでしょうか。
ですから、本当は空売りの方がトレードしやすいかも知れません。
※トレードを極めるためにも、空売りはやったほうがいいと思います。
その時、このダウ理論の手法は大きな効果を上げてくれることでしょう。
<<前回・前々回のページは
【ダウ理論・本質編】【ダウ理論・基本編】
関連・参考記事はこちら
⇒ ボリンジャーバンド 75日移動平均線 グランビルの法則
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