板(気配値)読みは、”デイトレード”には欠かせないものですが、”スイングトレード”にとっては勝敗を左右するような指標ではありません。
よって、多くのスイングトレーダーはあまり板を見ない傾向にあります。
しかし、 “トレードの型”や“投資期間”に関係なく、株をやる以上は、最低限の知識として板の内容から気配値を覚えていきたいところです。
今回のコンテンツ内容として、指値注文と、成行注文が板に載る株数との関係から「どのような仕組みで注文が約定していくのか」理解するいい機会になると幸いです。
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板について
板は、気配値と呼ばれ、トレーダーが現在の投資家の注文状況を一目で分かるように「売り」と、「買い」、両方の指値注文の値段とそれぞれの株数を表しているものであり、個別銘柄によってそれぞれ板の内容が変わって来ます。。
特に、デイトレーダーは過去の約定結果を表示する『歩み値』と、この板の内容から投資家心理までを分析してトレードを行います。
板の左側に売り注文とそれぞれ値段毎の株数、右側に買い注文とそれぞれ値段毎の株数、そして売り注文と、買い注文の境目が現在の株価(値段)になります。
板の上部左右の表示が、それぞれ売りと、買いの成行注文の株数になります。
板の厚さと相場関係
板の基本的な考えとして売り注文が多いと、株価は下降するように感じるかと思いますが、実際は上昇しやすい傾向にあります。
また、その逆に買い注文が多いと株価は下降しやすい傾向と考えられます。
すなわち、株価は板の厚い(注文が多いという意味)方向とは逆の方向に推移しやすく、例えば、買いの板が厚いと相場的には銘柄は売られやすいということです。
但し、デイトレーダーの間では、“見せ玉”と呼ばれるような大きな注文が入る場合があります。
この“見せ玉”は、全く売買の意思がなく、他の投資家を騙すために行われるため法律では禁止されていますが、実際のザラ場ではよく起こっています。
指値注文と成行注文
今現在の株価は5030円です。直近の注文値段とその株数は「5030円に7400株の売り注文」、「5020円に4400株の買い注文」がある状態です。
ここで、この銘柄の株を以前に買って持っていたとしましょう。5010円に2000株の売り指値注文をして約定すると、板の5010円の買い注文の株数の表示は7200株(9200株-2000株)になります。
また、成行の買い注文を1000株行えば値段は5030円で買うことになり、そのときの5030円の売り注文の株数は6400株(7400株-1000株)になります。
ここで、指値注文は、売買先との株数があればその値段で買うことが出来ますが、その値段での株数が足りなくなれば不足分は約定できません。
しかし、成行注文は、安い順から約定していきますので売買先の値段の株数が足りなくなると、1つ上の売りの値段から約定していきます。
例えば、10000株の成行買い注文を行った場合、5030円で7400株の約定が成立後、5040円で残りの2600株が約定していきます。
この場合、5300円の売り注文はなくなりましたので、株価は5040円になります。(文字通り株が買われたので株価は上昇した訳です)
このように、売買先の株数の関係も含め、指値注文は決めた値段内でしか約定はしませんが、成行注文は安い値段から順番に約定していきます。
成行注文の注意点
成行注文の注意点ですが、例えば、上の板ですと、株価は2903円。ここで成行買い注文を行うと2904円ではなく2009円で買うことになってしまうのです。
この値段の差額である7円はトレーダーにとっては大きな負担ですね。また、板を見ますと、前後の呼値は1円単位で注文が入っている訳ですから。
このように、成行注文は簡単に約定することが出来る反面、思ったよりも高い値段で株を買う結果となるときがあります。
成行注文は、株価の暴落時などにおける早めの損切には重宝できる注文方法ですが、簡単に約定できるという安易な理由だけで行うのはトレーダーとして避けていかなければなりません。
さて、スイングトレーダーは普段あまり板を見る機会がないと思いますが、もし、ザラ場を見て仕掛ける場合は、板からの注文状況を見た上で仕掛けてみてはいかがでしょうか?
そのときは、板について「なるほど!?」と思うようなこともあるかと思います。
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