前回のトレンド転換の記事では数十日間での株価のトレンドに対してトレンド転換から株を買って行くパターンを解説しましたが、
今回は数カ月間での中長期間のトレンドに対するトレンド転換、またトレンドラインをパーテーションのように扱うことで買いや売り、増玉等の売買について解説していきます。
上昇トレンド、下降トレンドを理解することで大きな視野での相場観を身に付けることが出来ます。
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上昇トレンドと下降トレンド
東証1部、2部などの売買数があるような銘柄のチャートを見ると同じ方向である2本のラインの間を中長期に渡り株価が上下に移動しながら推移していることを見ることが出来ます。
これら2本のラインが上向きであれば上昇トレンド、下向きであれば下降トレンド、それ以外は持ち合いとなります。
このトレンドの見方は大きな視点から中長期投資でのチャート分析に役立つだけではなく短期の売買においても増玉(分散投資)や利食い等に効果的な売買となります。
2本のラインの下のラインを支持線、上のラインを抵抗線と呼びますが、どちらもパーテーションの働きをすることになります。
株価がそのパーテーションから外にはみ出した場合、例えば下のラインの支持線に対して株価が外にはみ出せば支持線は株価に対して抵抗線に代わり、逆に上のラインの抵抗線に対して株価が外にはみ出せば抵抗線は株価に対して支持線に代わることになります。
このようなパーテーションの転換を【支持抵抗逆転】と言います。
しかしトレードにおいてチャート上に支持線や抵抗線の名前を付けて分析をするというよりはあくまでも支持抵抗逆転でのパーテーションと株価の関係を考え分析を行うことが重要です。
この支持抵抗逆転、パーテーションの詳しい解説については『パーテーション理論』支持・抵抗線とブレークでのトレード手法が参考になります。
上昇トレンドから中長期投資を考える
中長期投資をする場合に世の中の景気や企業内容の分析によるファンダメンタル分析と同時にチャートからテクニカル分析を行う場合にはこの上昇トレンドの分析が役に立ちます。
基本的には株価が支持線を下に割ったら売り決済を考えます。
複数のトレンドラインを利用した売買や増玉
先ほどの日経平均株価日足チャートを大きくして見てきます。
スイングトレードなどの比較的短期売買では約10日間前後で形成される下降トレンドからのトレンド転換狙いで買いを行いますが、
その後中長期の上昇・下降トレンド、持ち合いのパーテーションを利用して売買することが出来ます。
例えば、ライン①をトレンドラインとしてトレンド転換からの買うとします。
直近の高値から安値に引いたトレンドラインから株価が抜けたら買いますので、ローソク足①で買いになります。
そこで今度はトレンドラインを大きな視点で考え分析をしますと、ライン②のような中長期のラインを上から引くことが出来ます。
この時点ではライン②はローソク足①に対してパーテーションとして働きがあるためその後ローソク足①がパーテーションを下から上に抜けると株価は上昇相場に乗ったと考え保持または増玉を行います。
もし、ローソク足①がパーテーションを抜けられなかったら下降相場と考え決済などを考えていくことになります。
今回の相場ではローソク足①がライン②を下から上に抜けたので上昇相場中と考えローソク足②のところで保持または増玉を行っていきます。
このように中長期でのトレンドラインをパーテーションとして使うことでトレードの精度を高めることが出来たりします。
まとめ
チャート上には多くのトレンドラインを引くことが出来ます。
また、株式投資を始めたころはこのトレンドラインをチャート上に引くことが大変勉強になりテクニカル分析のスキルを早く高めることが出来ます。
ちなみに私も以前は「チャートブック」という週足集からたくさんのトレンドラインを引く練習をしました。
(参考に下の画像がチャートブックです!)
また、トレンドラインを使った売買ではその他の指標の組み合わせとして75日間移動平均線の向きやダウ理論を組み合わせることで効果を更に高めることもできます。
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