「ダマシ」を避けるあるパターンと「やれやれの売り」を解説!

 

通常ダマシとは「分析から多くのサインを確認した上で仕掛けるが、株価が望む株価の方向とは逆の方向に動いてしまうことで損失を受けること」を言います。

 

リアルな話としては“株価を動かすことが出来るような機関投資家などが、素人の投資家に対してあたかも上昇しそうな銘柄に見せかけることで、株を買わせた後、いっきに売ってくること”です。

 

素人の投資家からすれば、どう考えても上昇しそうな銘柄に見えたので、仕掛けてみたらその後、急に下降してきたわけですから、たまったものではありません!

 

そこでダマシに遭わないようにと色々調べてみたりしても、残念ながら、ダマシ自体が『相場では予期せず急に起こる場合』と『予期できる場合』があるのです

 

しかし、トレーダーなら誰しも不必要な損失を避けたいところはみな同じです!!

 

今回は、ダマシや、またダマシかどうかは分からないような例も含め、損失を少しでも避けることができるように事前に危険を察知するために、

 

株価上昇の「初動時」での注意点や、投資家の心理がよく現れやすい「やれやれの売り」の例を使って話していきたいと思います。

 

ダマシ

 

冒頭でダマシには予期できないものと、予期できるものがあると言いましたが、この予期できるダマシについては予め避ける方法として、チャートの形を見ることで可能となります。

 

ではチャートを見ていきます。

 

初動

 

 

 

中長期間下降を続けていた株式に悪材料が出し尽くしたあとに、投資家から興味を持たれ株が買われ始めると、最初の上昇である初動が起こります。

 

この初動とは名前の通り最初の動きであることから大きな上昇をするようなことはあまりありません。基本的に小さい上昇だと思ってください。

 

しかし、このような初動の性質を理解していない(素人を含めた)一般の個人投資家は、中長期間下降し続けた銘柄が上昇し始めると、更なる上昇を期待することで、例え株価が初動内での高値の圏内であっても株を買って行ってしまうのです

 

この場合(不思議なことに?)メディア等でその株式の良い評判の報道がされていたりもしますが、このような初動時に、「一般の個人投資家が起こしやすい買いのパターン」をよく熟知している強者の投資家がいます。

 

彼らはこのとき一般の投資家に対して更なる買いを促し高値を掴ませたところで一気に売りを(空売り)を仕掛けてくるのです。

 

これがダマシの構図です。

 

この場合、強者の投資家とは、機関投資家のことを言います。彼らには株価を動かす程の資金力があり、売りを仕掛けることで株価は下落、または暴落を促すのです。

 

結果、株を買った素人や一般の投資家は損切をして、空売りをした機関投資家は利益を上げるのです。

 

初動の性格を理解するならば、株を買う場合は損切の値段を浅めに設定し、利益が出たら早めの決済が必要ということです。

 

初動」について更に詳しい解説はこちら(⇒ http://kabu-gensoku.com/text/first-motion/

やれやれの売り(戻り待ちの売り)

 

 

ダマシとは直接関係ありませんが、投資家全てに共通する悩みである「買った株価がなぜ上昇せずに下降してしまうのか?」

 

このあたりについては「やれやれの売り」と言われる投資家心理に少なからず関係している場合があります。

 

 

 

「やれやれの売り」とは、”株を買った後に株価が下落、その後株価が持ち直し、買った株価辺りで売ることで損益をプラスマイナス0に近づけた価格で決済を行うこと”を意味します。

 

誰が聞いても、「まるで全く無意味な投資方法?」としか思えません。

 

しかし“やれやれ”という表現が意味するように、株を買った当初の期待感とは打って変わり株価が安値で長く推移したことで、その後上昇して何とか買った値段まで株価は戻っては来るが、銘柄に対してもうとても期待が持てず、「早く売って不安感を払拭したい」という気持ちから売り決済をすること”を意味します。

 

 

このようなときにいくら個人的な分析方法を使って株を買ってもこの「やれやれの売り」の売買心理が多くの株を持っている投資家の間にあれば今後の株価上昇への期待は難しいと言えます。

 

上のチャートを見ると、上値にパーテーションがあり、また重要な指標である75日移動平均線が下向きであることから、更に「売り」を後押ししている形となっていますので上昇は難しいと考えることが出来るのです。

 

実際、多くのチャートを見ますと、この「やれやれの売り」のような値動きがチャートの形として現れている場合が多くあり、このような投資家の心理と実際の値動きを知ることでトレーダーとしてアドバンテージになりますので、是非この「やれやれの売り」を理解して覚えておいてほしいと思います。

 


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ダマシを経験すると?

 

 

株価が分析した方向とは逆の方向に動くには必ず理由があるはずです。

 

個別銘柄を分析して、どんなに自信をもってトレードに臨んだからと言って、株価は分析通りに動くわけではありません。

 

私は株の初心者の頃、”企業内容や業績がそのまま株価へと反映されるもの”と固く信じていましたので、予想外の方向へと株価が動くときなどは相場に対して全く理解に苦しむに近い感覚がありました。

 

しかし、それでもトレードを長く続けたことで株式相場の背景のようなものをそれなりに理解できるようにはなったことで、ある程度は”ダマシ”を事前に防ぐことが出来るようになったようです。

 

また、全く“ダマシ”に遭わずに相場を続けることなど、それはたとえ、トレードの上級者であってもできないということも知りました。

 

結果、 “ダマシ”を長いトレード人生の中の一コマと思えるようにはなってきたかとは思っています。

 

とまあ、ここまでは何か悟ったような言い方をしてしまいましたが、もちろん、“ダマシ“には納得はしていませんよ損失には変わりありませんから…!?

 

トレードにおいて不可避なこと

 

 

あるトレードの日常でのこと…。

 

日経平均株価は大きく上昇しているが、自分が仕掛けた銘柄はなぜか全く動かない。

 

「どうしてだろう?他の銘柄は上昇しているのになあ!?」。

 

「しかし、分析内容は間違っていないし、今回に関してはこの銘柄、特に強い買いのサインを出していると自信があるのだが…」。

 

「まあ、指標から出すサインの強さに比例して株価が上昇するほど相場は簡単にはいかないや」と、そんな思いでいると、今度は大きな下落を始めているではないか!?

 

結局とうとう経費に耐えられずに損切を行う羽目になってしまった。

 

しかし周りを見渡してみると、相場の大きな流れである日経平均株価の上昇も手伝ってほとんどの銘柄は上昇している。

 

「自分の銘柄だけが、なぜ下落したのだろう?これって、ダマシに遭ったってこと???」

 

ときには一般とは逆を向くことが機関投資家の仕事

 

 

さて、株価を動かすほどの機関投資家は個人投資家などの一般大衆と同じ方向に売買をしているだけでは継続的な利益を上げることはできません。

 

そこで、資金力を駆使し一般投資家とは全く逆方向へとわざと仕掛けることで相場の流れを大きく反転させ一般投資家に対して損切をさせます

 

この損切分が(逆方向へと仕掛けた)機関投資家の利益となります。

 

機関投資家も基本サラリーマンです。組織に属し続けるためにはまず売り上げを安定的に確保しなければなりません。

 

一般の個人投資家からすれば納得はいかないでしょうが、これがダマシを仕掛ける理由なのです。

 

まとめ

 

 

ダマシには、避けられないものと事前にチャートの形などから分析をすることで避けることが出来る場合がある。

 

ダマシを避けるためには、チャート分析から「初動」の動きであったり、または「やれやれの売り」の形だったりした場合には注意することです。

 

せっかくテクニカルチャートを勉強している訳ですから「ダマシ」や「やれやれの売り」のチャートの形を覚えることで今後トレードでの損失を抑えることができるようになると思います。

 

初動」について大きな視点からの詳しい解説はこちら(⇒ グランビルの法則から見る“売買心理”と高値更新時での注意!

 


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